第3回基礎を見直す勉強会

発表会からちょうど1年経ちますので、各自の成長を確認しつつ、これからの課題を改めて確認するよい機会となりました。

響きのある豊かな音色でスケールを弾こう!(ソロと合奏もあり)

日時:2019年3月24日(日) 13:00~16:00

参加者:7名

聴講:2名

 

この1年間の集大成として1人ずつスケールとソロ曲のレッスンを行い、最後に発表会のように演奏してもらいました。スケールで大切なことはもちろん正確な音程で弾くことですが「ゆっくりしたテンポで1音ずつ響きのある豊かな音で弾けているか?」がとても重要なことだと思っています。まだまだ右手の重心移動(弓先、真ん中、弓元の右手の使い方)が上手くいっておらず、やはり一番フォームが難しい弓元(右手小指側に重心がかかった状態)が使いきれていません。フォームを見直すのはとても根気のいることですし、そう簡単には直せないでしょう。時間をかけて粘り強く練習を続けて行く必要があります。

ヴァイオリン個人レッスン風景

 

ソロはこの日に向けて「何とか人前で弾けるように!」と皆さんとても頑張りました。

レッスン室とは違う場所、少人数でも観客がいる前で演奏するのはやはり緊張するもの。ピアノがないため伴奏が付けられなかったのが残念でしたが、集中してよい演奏ができたと思います。

 

合奏は篠崎教本2から2曲。個人レッスンの中で練習を重ね、当日初めて合わせました。合奏は同じバートに仲間がいるため、どうしても他力本願になりがち。事前に一人一人が正確にしっかりと弾けるようにしておかないと自信を持って弾くことができません。合奏だからと気を抜かず、ソロ同様にきちんと練習しておくことが何よりも大切です。

 「ドナウ河の漣」のメロディパートは簡単に弾けると思いきや、短調のせいか皆さん音程を取るのに苦労していました。譜面づらが簡単でもきちんと弾くということはやはり難しい…ということを改めて実感しました。

「バッハのガボット」では4分音符や2分音符などでは全弓を、スラーがついていない8分音符では弓を少なくなど、コントロールしたボーイングが必要となります。*sul tasto(スル タスト)弓先から真中まで、力強く弓元から真ん中にかけて半分、というように常にどういうふうに弓を使うか、どんな音色で弾いていくかを考えることで表現の幅もぐっと広がります。

 

あとバッハが活躍したバロック時代の曲には、ベートーヴェンやロマン派以降の作曲家のように強弱などの細かな指示が書かれていない場合が殆どなので(教本ではフレーズを掴みやすくするため、編集者がfやpを書き込んでいる)強弱よりも音色に変化を付けることでフレーズ感を出す、ということを視野に入れて演奏するとよりよくなると思います。この曲はバッハの管弦楽組曲第3番のガボットをVn2本で弾けるようアレンジしたもので、原曲では弦楽器の他にオーボエ、トランペット、ティンパニも入っています。原曲を聴いて弾き方のイメージを掴み、演奏して欲しいと思います。

*sul tasto(スル タスト):弦楽器特有の奏法で、指板寄りの位置で弾くこと。音量が抑えられ、柔らかな音色になる。

1年前の発表会と比べると皆さん確実に上達しており、生徒さん同士お互いの成長も感じられる勉強会になったと思います。また他の方のレッスンや弾き方を見て感じたことも多々あったと思います。ぜひこれからの練習にそれを生かしてさらにレベルアップして欲しいです。現在*シフティングを勉強中の方も複数いるので、これからは皆で演奏できる合奏曲も増え、楽しみの幅が広がることでしょう!

*シフティング:ポジション移動のこと。まず最初に第1ポジションから第3ポジションへの移動を練習します。ネックを滑るように移動するには左手の脱力ができていないといけません。きちんとマスターするまで時間をかけてじっくり練習していく必要があります。当教室では、篠崎教本3を使ってシフティング練習を行っています。

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